2026年1月26日

【アニメ放送10周年の「ラブライブ!サンシャイン!!」と静岡新聞(後編)】2025年も静岡新聞には週に1回「ラブライブ!サンシャイン!!」の記事が載っていた!?
(文・写真/経営戦略室・天野大輔)
沼津市制100周年を迎えた2023年は年間最多80本の記事が掲載された
アニメ第1期の放送がスタートした2016年以降、年間平均50本以上「ラブライブ!サンシャイン!!」に触れた記事を掲載してきた静岡新聞ですが、昨年(2025年)の状況はどうだったのでしょうか。相変わらずその勢いは衰えず、年間で58本もの記事が掲載されていました。同日に複数の記事が載るケースもありましたが、それらを除いても年間で合計51日間、紙面に「ラブライブ!サンシャイン!!」の文字が躍ったことになります。静岡新聞の休刊日(年間12日)を差し引いた年間発行日数は353日。そのうち51日に掲載があるということは、平均すれば7日に1回以上の頻度で記事になっている計算です。
2025年静岡新聞における月別「ラブライブ!サンシャイン!!」言及記事数
※地域版なども含む言及があった全ての記事(コンテンツ)の数
2025年は作品にとって、大きな節目を迎えた年でした。9人組のスクールアイドルグループ「Aqours」は結成10周年となり、その節目の年となる2025年の6月に9人で最後となるワンマンライブが行われ、この様子を中心にAqoursのこれまでを振り返るドキュメンタリー映画も公開されました。その関連記事はもちろんですが、こうした作品公式側の動きの中で、地域でのコラボイベントやキャンペーンも活発化したこと、前年にあわしまマリンパークの社長に就任した今村クニトさんがコラム欄を担当され、全13回にわたって連載を持たれたことも記事数が増えた要因でした。
沼津への移住に関する記事も増加
移住相談会の会場として使用されることの多いNATTY沼津
また、沼津市へのファン移住に関する報道が増えたことも、要因の一つに挙げられます。昨今、舞台モデル地を訪れるいわゆる「聖地巡礼」に留まらず、その土地に居を構える「聖地移住」に強い関心が寄せられており、TBS系のバラエティー番組「マツコの知らない世界」で紹介されたほか、2025年には書籍「アニメ聖地移住」(集英社インターナショナル)が出版されるなど、一つの社会動向として広く認知されるようになりました。沼津市は、行政が作品を活用した移住施策に力を入れているほか、移住者のコミュニティー団体が活発に活動していることなどもあって、2025年は5件、2024年は7件、2023年は3件、見出しに「移住」が含まれる「ラブライブ!サンシャイン!!」に関連する記事が掲載されていました。県内全域で人口流出が喫緊の課題となる中、単なる観光客としてではなく、新たな住民としてまちを支えるファンの姿は、地元メディアにとって重要なニュースと言えます。
次の10年はどんな物語が記事になるのか
沼津市内浦で冬の恒例行事となった「キャンドルナイトin三津浜」
静岡新聞がこの10年間で「ラブライブ!サンシャイン!!」に言及した記事は523件。もちろん、一言触れただけのものもありますが、見出しに作品名が含まれるものだけでも223件に上ります。静岡新聞SBSがアニメなどのコンテンツに理解を持つメディアであることは確かだと思っていますが、これほど多くが報じられる理由は、取り上げる側のメディア側の姿勢によるものだけではありません。「ラブライブ!サンシャイン!!」が生み出した事象は、もはや特異な出来事ではなく、沼津の「日常」として定着し、ニュースとしての確固たる価値を確立しているからであり、地域に愛され、多くのファンを抱えていることの証左です。
10からその先へ!「ラブライブ!サンシャイン!!」、そしてAqoursが地域やファンと共に紡ぎ出す次の10年は、一体どんな物語になるのでしょうか。
静岡県に関係する文化芸術、ポップカルチャーをキュレーション。ショートレビュー、表現者へのインタビューを通じて、アートを巡る対話の糸口をつくります。










