2026年2月27日

【静岡市が舞台のアニメ『レプリカだって、恋をする。』】4月から放送決定、市役所で先行上映会も。県内舞台アニメは2期連続
(文・写真/経営戦略室・天野大輔)
『レプリカだって、恋をする。』の原作にもたびたび登場する、安倍川に架かる静岡大橋
2026年2月26日、アニメ化が発表されていた『レプリカだって、恋をする。』の放送が4月からであることが明らかにされました。静岡市の用宗地域を主たる舞台とした榛名丼さんの同名小説が原作で、「第29回電撃小説大賞」(KADOKAWA主催)や「第11回静岡書店大賞」(実行委主催)の「映像化したい文庫部門」を受賞している話題作です。榛名さんは静岡市の出身・在住で、原作では同市を主舞台に富士宮、袋井、浜松の各市など県内各地が登場します。アニメ版も静岡が舞台であることがうたわれており、これまでに公開されたプロモーション映像(PV)では「用宗海岸」「静岡大橋」「伊河麻神社」「日本平動物園」「用宗みなと温泉」とみられる場所が描かれています。
2期連続、静岡県内が舞台のアニメが放送
建て替え前のJR用宗駅。主要な舞台となっていた
静岡県内を舞台とするアニメ作品は、現在放送中の『綺麗にしてもらえますか。』に続き、2期連続となります。先行する『綺麗にしてもらえますか。』では、多くのファンがいわゆる「聖地巡礼」でモデル地の熱海市を訪れているのが確認されています。『レプリカだって、恋をする。』も原作小説の段階から県内の施設が実名で登場しているため、すでに多くのファンが舞台を巡っています。SNS上では、公開されたPVのわずかな背景描写からモデル地を特定しようとする動きも活発です。
静岡市が主舞台の作品は、2023年放送の『星屑テレパス』以来3年ぶりです。同作は公式に舞台を明言した作品ではありませんでしたが、アニメ版では原作にない市内の商業施設が登場するなど、背景のモデルは間違いなく静岡市でした。特に原作の灯台のモデルの一つとされる清水灯台(三保灯台)には、多くのファンが詰めかけました。
当時は自治体や地域とのコラボレーションはありませんでしたが、『レプリカだって、恋をする。』は、放送前から静岡市でトークショー付き先行上映会の開催が決まるなど、地域を巻き込んだ展開が始まっています。背景には、作者が同市出身であること、原作時から出版社が「静岡が舞台」と積極的にプロモーションを展開してきたことがあるとみられます。
3月22日に静岡市役所で先行上映会を開催
物語において重要な意味を持つ用宗海岸
先行上映会は、3月22日(日)午後5時から、静岡市役所内の「コミュニティ&ダイニングスペース 茶木魚」で開催されます。榛名さんと木村隆一監督のトークショーも予定されています。近年、作品の舞台となった地域で先行上映が行われる事例は増えていますが、その多くは出演声優が登壇する映画館での有料興行や、市民会館などの公共施設を利用した形式です。今回のように、市役所の庁舎を会場に選んだ上映会は、あまり例がない試みです。観覧は無料ですが事前の申し込みによる抽選制で、当選者のみが参加できる形となっています。未だアニメ化されていない静岡県内を舞台とした作品は数多くありますが、本作は特に関心を集めていました。掲載した写真は、筆者が数年前に小説を読んで各地を訪問した際に撮影したものの一部ですが、本作が原作通りに描かれれば、静岡県民にとってなじみ深い場所が数多く登場することになります。
アニメ化に先駆けて展開されているコミカライズ版(漫画)でも、静岡の風景が描かれています。4月に始まるアニメ放送を楽しむのはもちろんのこと、漫画、そして小説と、それぞれのメディアで描かれる「静岡」の舞台モデルを巡り、作品の世界観を肌で感じてみてはいかがでしょうか。
<DATA>
アニメ『レプリカだって、恋をする。』
原作:榛名丼(電撃文庫/KADOKAWA刊)
キャラクター原案:raemz
監督:木村隆一
アニメーション制作:Voil
静岡県に関係する文化芸術、ポップカルチャーをキュレーション。ショートレビュー、表現者へのインタビューを通じて、アートを巡る対話の糸口をつくります。










