2026年5月19日

『ガウーショ史上最高傑作』 鹿島アントラーズ内定の池野慶 柴原監督と歩んだ6年間 全国を見据える万能型プレーヤー
首位と勝ち点1差 前期最終節を4-0で締めくくる
5月17日、県内各地でSリーグ前期最終節が行われた。清水エスパルス鈴与グラウンドでも熱戦が繰り広げられ、S1のFCガウーショがFC STELLA焼津を4-0で下し、有終の美を飾った。首位バディFCとは勝ち点1差。後期リーグへ優勝争いをつなぐ中、存在感を放っていたのが、2027年度鹿島アントラーズジュニアユース内定の池野慶選手だ。
センターハーフで見せた“視野の広さ” 何でもできる万能性
この日、池野選手はセンターハーフでプレー。相手から厳しいマークを受け続け、思うようにボールが入らない時間帯も多かった。それでも、限られたプレー機会の中で周囲を見ながら的確に判断し、攻撃のリズムを作っていた。そして、その厳しいマークの中でも結果を残す。チームの4得点中3得点に絡み、決定力の高さと勝負強さを見せつけた。相手の警戒を受けながらも、わずかな隙を逃さずゴールへつなげるあたりに、池野選手の質の高さが表れていた。
これまでセンターバックとして見る機会が多かったが、池野選手は守備能力の高さだけではない。ボールを持てばそのままゴール前まで運び切る推進力もあり、この日はセンターハーフでプレーしたことで、改めて視野の広さや状況判断の良さが際立った。
特に印象的だったのは、池野選手の“目線”だ。次にどこへボールを動かすのか、どこにスペースが生まれるのかを常に把握しているような落ち着きがあり、小学生とは思えない広い視野を感じさせた。どのポジションでも役割を理解し、守備も攻撃も高いレベルでこなす。“何でもできてしまう選手”―そんな言葉が自然と浮かぶパフォーマンスだった。
小1からFCガウーショ一筋 柴原監督と歩んだ6年間
小学校1年生からFCガウーショ一筋。柴原誠監督から“ガウーショ史上最高傑作”と評されるほど、6年間で大きな成長を遂げてきた。監督と二人三脚で積み上げてきた日々が、今のプレーにつながっている。取材後の写真撮影では、自らポーズを決めて見せながら場を盛り上げる柴原監督の姿も印象的だった。選手たちの活躍の場を誰よりも喜び、楽しんでいる様子からは、日頃から築いてきた信頼関係の深さもうかがえた。
現在、池野選手はS1リーグ得点ランキング上位につける活躍を見せている。そして、この日の結果を受け、得点ランキング首位へと浮上した。しかし本人は、周囲の評価に満足することなく、冷静に自身を見つめていた。
「まだ自分の思うように得点を取れていない。もっと得点を取りたい」その言葉からは、さらなる成長を求める強い向上心が感じられた。
“全国で戦いたい” 鹿島アントラーズを選んだ理由
鹿島アントラーズから内定を受けた際には、「素直に嬉しかった」と笑顔を見せた。静岡県内ではなく県外クラブを志望した理由については、「全国優勝できるレベルのチームで戦いたかったから」と語る。幼い頃から好きだった鹿島アントラーズで、より高いレベルへ挑戦する道を選んだ。プロサッカー選手を意識し始めたのは年長の頃。憧れとして思い描く“将来の夢”という感覚ではなく、本気でプロになることを見据えながらサッカーに向き合ってきたという。幼い頃から持ち続けてきた強い覚悟と意識が、今のプレーや日々の取り組みにもつながっている。
ピッチを離れれば“普通の小学生” それでも目指すのは頂点
一方で、ピッチを離れれば小学生らしい一面ものぞかせる。普段はゲームをしたり、友達とバスケットボールや野球をして遊ぶこともあるという。「もしサッカーをやっていなかったら?」という質問には、「野球選手」と笑顔で答えた。チームは現在、怪我人も抱えながら戦っている。それでも池野選手は、仲間たちへの信頼を口にした。「怪我人もいて、ベストメンバーではないけれど、みんなが1位に向けて頑張っている姿に刺激を受けている。今できるメンバーでできる事を全力でやって、後期は必ず1位になる」。
首位との差はわずか勝ち点1。全国を見据える“ガウーショ史上最高傑作”は、仲間とともに後期リーグ逆転優勝を目指す。
取材:山下景子
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