2024年9月25日
静岡新聞運動部

ジュビロ磐田の高畑奎汰がついに手にした“スタメンの座”「苦しくて何度も折れそうになった。みんなにチャンスがあると示せた」

次節名古屋グランパス戦へ「残留つかみたい」


ジュビロ磐田の高畑奎汰選手は2列目左サイドで2試合連続スタメン出場し、存在感を示しています。大分トリニータから今季加入しましたが、故障離脱も重なって出遅れ、不遇の時期を過ごしていました。

「本当に苦しかった。何度も折れそうになったが、我慢強く自分の成長のためにやってきた」。チームのJ1残留のために、正確なキックと前への推進力は欠かせない戦力になりつつあります。

一問一答

ー2試合連続スタメン。
「チームとしてここ2試合しっかり守備をみんなで連動してできている。前節は点を取れなかったが、攻撃に絡む動きをして次もしっかり試合に出られるように、しっかり練習をやってアピールしたい」

ーコンディションは。
「もちろん試合後は疲れますが。この1週間で準備していいコンディションで臨みたい」

ー本職のサイドバックとサイドハーフでプレーする違いは。
「うーん。感覚も違うし、きつさも全然違う。でもどっちで出ても、自分の良さを出せるポジションではある。あまり戸惑いなくやれている」

ー左サイドハーフは初めてか。
「初めてではないが、あまり公式戦でやったことはなかった。大分時代に何回かぐらいです」

ー残留争いの中、新しいポジションに入るのは。
「不安は全くなくて。練習でもすんなり入れて、意外とやれた」

ーサイドハーフとして前節福岡戦はフル出場した。
「90分やれたのは大きかった。柏戦よりも福岡戦の方が走れていた。涼しくて風もあったのもある。ただそこに関しては90分やりきろうとは思っていない。最初から出し切るつもりでいる」

ークロスでの演出をもっと出せれば。
「そうですね。あまりサイドで自分がフリーで持つ場面がなかった。もっと引き出したり、自分が走った時に使ってもらえたりするように、もっとコミュニケーションを取ってやらないといけない」

ーそのためには周囲との連係が必要になる。
「チームとして前節もかなり後ろから蹴ってセカンドボールを拾ってというのが多かった。もっとサイドを使って揺さぶったりとか、自分たちのボールにしながら前進していくのが大事かなと思う」

ーチャレンジとリスク管理のバランスは。
「もちろん残り試合が少なく、セーフティーにいくのは必要。かといって、フリーなのに蹴っちゃうのは少しもったいない。そこに狙いがあればもちろんいいが。狙いなくただクリアで蹴っちゃうと、きついのは自分たち。そこは相手を見ながらうまくやっていかないと、ただ蹴るだけでは自分たちも消耗してしまう」

ー連続スタメンで練習から普段出ているメンバーと組むことが多くなる。
「前の選手が要求しないといけない。ただチームの狙いも合わせてやらないといけない。もちろん蹴ると判断するならば、選手は準備しないといけない。そこは後ろと前で合わせながらやっていく」

ー前節、松原后選手へのスルーパスがあった。狙っていたか。
「間で受けるのは常に狙っている。ターンできるポジションにはいた。基本的には常に狙っています」

ー名古屋の印象は。
「堅守速攻。守備が強くてはめられて、前に速い選手がいてクオリティーも高いイメージがある。自分たちの失い方を気を付けないと一気にゴールまで持っていかれる。速いしうまい」

ー攻守の切り替えで負けなければ勝機はある。
「自分たちがシュートで終わり、やりきればカウンターもない。逆に(切り替えが速ければ)カウンターもできる。攻守の切り替えが鍵になる」

ー高畑選手は攻守の切り替えが速い。
「かなり言われてましたし、意識している。ただ、試合では意識せずに体が先に動くようになってきている」

ー裏への抜けだしは。
「攻撃にいくのが自分の長所。もっと要求して(球が)出てくればいい」

ー守備の戻りも速い。後半もスピードが落ちなかった。
「落ちないように見せているだけで、結構きつい(笑)。それはやるべきポジション」

ーFKの感覚は戻ってきたか。
「(前節)前半は変なシュートを打ってしまったが。合わせる部分ではかなり感触が良かった」

ー前節はシュートが枠にいっていた。
「(前半で)2本打って、1本決めたかった。ああいうプレッシャーがある中で力まず打てれば」

ーここまで2試合で攻守で評価された。ここから先は決定力を求められる。
「前で出ている以上得点やアシストで結果を出さないといけない。いまやっていることが当たり前にならないといけない。ここから自分の良さを出して結果につなげられるように」

ー春先は故障で出遅れた。どういうモチベーションで練習に取り組んだか。
「本当に苦しかった。何度も折れそうになった。ここでふてくされて気持ちが切れてもチームのためにも、自分のためにもならない。本当にいま自分の成長のためにできることを日々やってきた。それがいま試合に出られている結果につながっている。我慢強く、切らさずやれた」

ーこれまでも試合に出ていなかった金子翔太選手がチャンスをつかみ、いまは高畑選手がつかんだ。出てないメンバーもチャンスがある。
「そうですね。いまは自分が出ていなくてもやり続ければチャンスは来ると示せている。本当にみんなにチャンスがある。残留のためにみんなの力が必要になってくる。練習から気持ちが切れている選手は誰もいない。まずは本当に残留をつかみたい」

静岡新聞社編集局運動部がサッカーや野球、バスケットボール、ラグビー、バレーボールなど、さまざまなスポーツの話題をお届けします。紙面では紹介しきれない選手たちの表情や、ちょっとしたこぼれ話をお楽しみに。最新情報は運動部の公式X(旧Twitter)でチェックを!

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