
「遠くに光が見えてきたというフェーズ」 台風で被災の大井川鉄道本線 静岡県が2028年度めどに全線復旧完了させると発表 自治体は計約8億円を支援する方針
台風で被災した大井川鉄道本線の全線復旧に向けて光が見えてきました。静岡県などは3月28日、2028年度をめどに全線復旧を完了させると発表。静岡県と島田市、川根本町は計約8億円を支援する方針です。
3月28日、島田市で「大井川鉄道の本線沿線における公共交通のあり方検討会」が開かれました。静岡県や大井川鉄道などは2028年度に全線復旧を目指すことを発表しました。
大井川鉄道本線は2022年9月の台風15号の影響で、今も一部の線路上に土砂が残るなど、川根温泉笹間渡駅から千頭駅までの間で運休が続いています。大井川鉄道によりますと全線復旧にかかる費用は約21億円と試算されています。
国や県の補助を除いた約8億円が大鉄の負担額となっています。これまで大井川鉄道は、静岡県や島田市、川根本町に支援に関する要望書を提出するなど活動を続けていて、2023年から4回にわたって検討会が開かれてきました。2024年に就任した鳥塚亮社長のもと新たな企画を次々と行い注目を集めていますが、財源の確保は変わらず難しい課題となっています。
今回の発表では、大井川鉄道の負担額約8億円のうち、災害復旧にかかる約2.4億円を静岡県と島田市、川根本町が肩代わりし、経年劣化したトンネルや軌道の整備にかかる残りの5.4億円は静岡県と島田市・川根本町が大井川鉄道に貸し付ける方針となりました。
<大井川鉄道 鳥塚亮社長>
「資金的な目途をがつけていただいたという点に関しては、遠くに光が見えてきたというフェーズです。一旦再調査をして、工事計画を立てていくということが必要になってくる段階にきている」
工事は川根温泉笹間渡駅から行われる予定で、復旧工事が完了した区間から徐々に開通させていく方針です。
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