
「縦パスを出せ」=「Down the line」サッカー選手専用の『英語の教科書』プロも絶賛...海外進出を語学でサポート
27人中22人。3月20日、世界最速でワールドカップ出場を決めた日本代表選手の中で、海外のチームでプレーをしている選手の数です。この数字からも分かるように日本人が海外で活躍するのが当たり前になっている中、多くの日本人選手が直面するのが「言語の壁」です。この問題を解決するべくサッカー選手専用の英語の教科書を自費出版した男性がいます。サッカー選手の活躍を語学でサポートする活動が今、注目されています。
浜松市出身の竹山友陽さん(40)は、浜松市でプロサッカー選手向けのオンライン英語講座を運営しています。3月26日は、定期的に開いているサッカーと英語を掛け合わせた子ども向けの講座でした。
浜松市出身でジュビロ磐田でも活躍し、現在、ドイツ1部の強豪バイエルン・ミュンヘンでプレーをする伊藤洋輝選手にも英語を教えています。他にも現役の日本代表の選手やなでしこジャパンの選手など約40人ほど担当してきました。
竹山さんは24歳から約10年間、ロンドンでサッカークラブの設立や運営をし、2019年に浜松市に戻ってきました。浜松に戻ったタイミングで作ったサッカー選手専用の英語の教科書がプロサッカー選手から評価されています。
<竹山友陽さん>
「シーン的にはサッカー選手が入団するところから始まって、文法なんですけど、be動詞から始まって、単語も覚えましょう」
教科書は中学・高校の英語教員とサッカー指導者の3人で作りサッカー選手が海外のチームに移籍した時を想定。英検5級から準2級までにレベルアップができるような内容になっています。
<竹山さん>
「(サッカー選手の)代理人の方にサッカークラブから問い合わせが入った時に、どんな性格の選手か、給料がいくら欲しいか、3つ目の質問で英語ができるかと代理人の方に電話がかかってくるので。語学ができることが海外のクラブも選手を獲得する時に重要な要素」
ジュビロ磐田のユース世代。この世代でも将来、海外でプレーすることを選手たちの間では語学への意識が高まっています。
<小澤有悟選手>
「3月にドイツ遠征があって、2個上くらいの年代の人と対戦したけど、高いレベルでやりたいと思ったので、ブンデスリーグとか意識しています」
<小枝朔太郎選手>
「僕もちっちゃい頃から海外に行きたいと思っていたので、活躍できるように、言語の壁を破れるように勉強している」
竹山さんは今後、選手だけでなく指導者にもこの動きを広げていきたいと意気込みます。
<竹山さん>
「今後は、選手がヨーロッパに行っているけど、監督、コーチがもう少し海外に渡って、活躍して欲しい思いがあるので。アジアに行っても英語で指導できるとか、自分の40代になって同年代の方に英語を勉強して、指導に活かせる」
サッカーを通じた英語教育ですがサッカーだけでなく日本人が海外で活躍する人材を育成できる新たなツールとして期待が高まっています。
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