2025年9月8日
静岡新聞運動部

B2開幕が待ち遠しい!ベルテックス静岡、新加入選手がチームに化学反応を起こすか?プレシーズンで見えた収穫と課題

バスケットボールBリーグ2部(B2)西地区のベルテックス静岡は7日、富士宮市民体育館でプレシーズンゲーム第2戦を行い、東地区の福島ファイヤーボンズに71-75で惜しくも敗れました。

第1クオーター(Q)は先行しましたが、第2Qで同点に追いつかれ、第3Qでついに逆転されました。ただ、粘り強く戦い抜き、第4Qはあと3点まで追い上げましたが、わずかに及びませんでした。

新加入の4人を迎え、新たな布陣となったベルテックス静岡。2連勝はできなかったものの、10月のシーズン開幕を控え、チームの完成度を少しずつ高めています。

次は9月13、14日にB1川崎とのプレシーズンマッチ第3、4戦に挑みます。着任2季目の森高大監督、B1川崎から移籍したPG柏倉哲平選手、新外国人のクリス・エブ・ンドゥ選手が、試合後に課題と手応えを語りました。

森高大監督

―振り返りを。
まずはこの富士宮市の地に集まって、熱い声援を送ってくださったファンの方々に感謝したいと思います。

プレシーズンだけど、本当にシーズン中のような熱量で応援してくださったのですごく感謝してますし、これが継続するように僕たちもしっかり頑張っていきたいなと思います。

バスケットボールのところで言えば、まずはファウルトラブルもあった中で、ちょっとミニッツ(出場時間)が伸びそうだったんですけど、ある程度コントロールしながらいけたっていうところは良かったんじゃないかなと思います。

同時に福島さんも昨日のゲームでは、ミニッツを完全にシェアしてると思うのでそこのところで55番の(ケニー・)マニゴールト選手をしっかり使って、勝ちに来る、しっかり戦いに来るところで僕らも非常に良いレギュラーシーズンのシミュレーションができたかなと思っています。

今ロッカールームでも話して来たんですけど、このリーグは外国籍の3番(SF)の選手を止めるか止められないかで大きく勝敗が分かれるっていうところで、僕たちとしては誰がそれをできるのかっていうのをこのゲームで試していった過程でした。

クリス(・エブ・ンドゥ)で言うと、4月にけがをしてそこからリハビリの過程にあるので、まだまだコンディションは戻ってきてない中でこれぐらいできるっていうのを証明してくれたので、しっかり準備すれば、ここの選手のところは止められるんじゃないかなっていう自信は得られました。

(林)翔太郎、(上村)大佐、あとけがしてますけども増田(啓介)選手のところが3番の外国籍を止めるっていうところのキーになると思うので、誰がステップアップするかっていうのを今見てる状態です。

(プレシーズン)ゲームが終わって、B2というリーグ、バックトゥーバック(同じチームとの連戦)っていうのがどういうものなのか、このリーグを勝ち抜くには何が必要なのかっていうのを改めてはっきり選手に伝えることができましたし、これをもとに勝つチームになれるように、この後3週間用意していきたいと思います。

最後に、ここまで富士宮市まで来てくださった福島ファイヤーボンズの皆さんに感謝します。金曜日は台風で移動もすごく大変だったと思うので、その中でいいゲームをいい相手とできたっていうのは本当に嬉しいですし、レギュラーシーズンでのお互い活躍を祈念しています。

―柏倉選手は終盤かなり粘り強くゴールに迫る姿が印象的だった。評価は。
そうですねそこはテツの強みだと思いますし、彼は今までは1番と2番のコンボガードをすることが多かったと思うんですけど、純粋な1番で十分通用するスキルセットだったり、スリーポイントのシュートの能力だったり、ディフェンスだったり(を持っている)って思ってるんで、終盤で一番きついときしっかりやってゴールに迫っていけるっていうのはすごくいい強みだなと思います。

今日のゲームで言ったら、しっかりリーダーシップを発揮して、バラバラになりそうなところをしっかり繋ぎ止めるっていうのを、(橋本)竜馬さんとテツとで交代でやってくれたので、そこは本当に頼もしいいなと思いますし、これからも続けてほしいなと思います。

―クリス選手に期待する部分は。
4月にけがしてからやっと9月に入ってのコンタクト練習に入った感じなんですね。

今週から入ってた感じなんで本当に実戦に入るところはまだまだっていう中で、これぐらいできるっていうのを見せてくれたっていうところと、まだまだ練習時間が足りてないので、今日やられたシーンも正直練習してないし僕がやってしまうという場面もあったのでそこは練習すればすごく良くなるんじゃないかなという自信もあります。

何より、彼はすごく真面目なんで、めちゃめちゃ真面目なんですよね。今ここに来るまでに会話してきたんですけど、『時間はひょっとしたらかかるかもしれないけど俺は本当に精いっぱいやるから』って言ったら本当にやるだろうなって、信頼できる人柄なんですよね。僕自身はクリスのシェイプアップを待ちながら、あと3週間あるので、上がってくることを期待してます。

―戦い方として今日一番うまくいったところは。
去年は序盤、崩れ出したらちょっと歯止めが利かなくてそのままズルズルって15、20点いっちゃってたケースもあったんすけど、今回のゲームで言ったらそれこそポイントガードの声かけもあってしっかり一回踏みとどまって、もう8点(差)のところから3点(差)まで戻ってこれたっていうところは評価できるかなと思います。

―この2試合、ターンオーバーが多かった。
相手のディフェンスがすごくアグレッシブだったっていうところで、まだそれに対して対処する力がつききってないっていうところ。今年は早いペースにしようとしてるのでやっぱり速いスピードの中で判断するのはより難しくなるんですよね。

そこのところをもっと練習から鍛えていかなきゃいけないなとスピードの中での判断とかですね。

―3点シュートの本数が33本で成功が9本。
アテンプト自体は別に目標を設定してるとかじゃなくて、空いてるショットをちゃんと打ち切ろうっていうところで。ただロッカールームでも言ったんですけど、やっぱりオープンショットがどれだけ入るかっていうのは、勝敗も直結するので、ここのところを意識的に練習の中で取り組んでいかなきゃいけないっていう話をして、これが行動変容につながればいいなと思っています。

そういう意味で課題が浮き彫りになってすごくいい内容だったと僕は思います。なので、それにどの選手が向き合って、課題を解決していくのかっていうところが次のステップかなと思っています。

―格上のB1川崎と2試合。どんなテーマで臨む。
奇をてらったことは何もせずに僕たちのバスケットボールを当てて、どれだけできるかっていうところを見たいと思っています。

だんだんこのミニッツ制限が強めにかかっている選手の制限が解け始めてくるというところで僕たちのバスケットがどれだけ通用するのか。下手に川崎さんを食いにかかって何か特別なことをするって言うんじゃなくて、本当に僕らのゲームを当てていきたいと思ってます。

あんまり大きいこと言うのもあれですけど、でもこのチームであれば十分に勝負になるし、決してボロ負けするような力関係でもないと思うので、この2ゲームに関しては本当にけがをしないっていう目的はありながらも、しっかり勝ちに行きたいと、少なくとも一つは勝ちにいきたいという意気込みでいます。

PG柏倉哲平選手


―振り返りを。
昨日と今日で全く違うゲームになるっていうのを予測していた中で、一番は相手にセカンドチャンスでやられてしまったところと、あとやっぱりディフェンスの遂行度っていうのが、40分すごく波があったので、やっぱりその波っていうのをなくして、高い基準で40分、誰が出ても遂行できるようにやっていかないといけないなっていうふうに思いました。

―どこが違った
相手がよりアグレッシブにディフェンスしてくる中で、なかなかペイントタッチの回数っていうのも自分たちが増やせなかったっていうのが一つ。

(ケニー・)マニゴールト選手を起点にして、ピックアンドロールを土台に攻めてくるのに対して、自分たちがちょっと簡単に点数を与えてしまいすぎてたなっていう印象はあります。

―ディフェンスをどう改善する。
プレッシャーをもっとかけることも大事ですし、あとはコミュニケーションがまだまだコート内で足りてないなっていうのは感じてるので、75点、点数で見たらそんなに悪くない数字ですけども、まだまだ失点は減らせたなっていうふうに思うんで、コミュニケーションと、あとは一つ一つゴール前のプレッシャーだったりっていうのは、より強度高くなってやっていかなきゃいけないなっていうふうに思いました。

―オフェンス面でどういう意識をしたか。
昨日(6日)が相手のピックアンドロールのディフェンスに対してパスでずれを作るっていう。ボールマンにすごくプレッシャーをかけてくるビッグマンのディフェンスだったので、パスでさばいてずれを作った方がイニシアチブが生まれるなっていう中で、今日はそこまで出てこない相手のビッグマンも自分のディフェンスに戻るだろうっていう予測はありました。

その中でペイントタッチを増やしたいなっていうのは個人的には思ってたんですけども、なかなか前半もうまくいかず、後半も少し増やしましたけども、よりもっと意識して自分がまずペイントで点数の収縮をやっていかなきゃいけないなって、この2日間通して感じました。

―ペイントタッチはもっとドライブで行ってもよかった。
自分がもっとペイントに行くのもそうですし、インサイドに対してもっと攻めさせるっていうよりは一つの起点として、インサイドに1回ボールを入れて、そっからプレーを組み立てるっていうのも、もっと増やせたと思うし、ボールが高い位置にずっとある時間帯もあったので、もうちょっとうまくできたなっていうのはあります。

―意識的に周りを生かそうと意識していた。
最初のゲームっていうのもあってみんながどういうプレーをするかっていうのも、練習はもちろんやってましたけど試合になるとまた相手によって変わるので。相手のディフェンスに応じてっていうのもありますけど、よりボールシェアじゃないですけどそいうものも意識しながらやっていました。

今日の後半はやってみて思ったのはもっと切っていくという部分だったり、セットプレーコールしながらも、ペイントアタックできる機会が何回かあったんでそこはシンプルにプレーしてもよかったのかなっていうのは思ってます。

―古巣のB1川崎戦のテーマは。
インテンシティの高いチームですし、去年1年間やった中で、ある程度のチームのスタイルっていうのは自分的にはわかってますし、移籍してきた中で、やっぱり成長した姿を見せたいなって。

この短期間でそんな大きく成長することはないんですけども、川崎で苦しんだ部分もあったので、ちょっと見返すじゃないですけど、そういうハングリー精神を持って本当にチャレンジャーとして、勝ちにいきたいなと思ってます。

―今回ファンの前で初の試合だった。
自分が滋賀にいて、アウェーで来たときの印象と変わらずと言いますか、本当に皆さんが声を出して、会場一体となって応援してくれるっていう雰囲気はすごく後押しになったので、プレーしてて楽しかったですし本当に楽しいなって肌で感じました。

PFクリス・エブ・ンドウ選手


―振り返りを。
試合の序盤は非常に良いスタートを切ることができたかと思います。ただ、いいリズムをキープできなかった時間帯っていうのもありましたが、新しい選手でチームを作っていく状況においては起こりうることだと思っています。

いい時間帯、悪い時間帯っていうのはもちろんありますし、そういう中でそのいい時間帯っていうのをいかにキープしていけるかっていうところを、教訓として次に生かしていかなきゃいけないと思います。

―今日、2日間の収穫と反省を。
素晴らしい選手たちが集まっている良いグループでハードワークしているっていう部分は間違いなくいいところだと思いますし、それぞれの選手たち全員がやっぱり成長するところに向けて自分の意思をコミットしてやっているっていう部分はいいところだと思いますし、本当にいいメンバーががそろっていると思います。

これから時間を重ねれば間違いなく成功できるチームだと思えたっていうところがポジティブなところです。逆にダメだったところっていうのはオフェンスのリズムは、お互いに何が強みなのかっていうのをわかり合っているその過程にあるので、そこがやっぱりちぐはぐだったというのは間違いないと思います。

ただ全員がハードワークするチームなのであとはタイミングとスペーシングとそれぞれの合わせっていう部分が良くなっていけば必ず成功できると思っています。

―ファンの前で初めてのプレーだった。
本当に素晴らしいファンの方々だなと思いました。皆さんの表現してくれたエナジーというのも素晴らしいものですし、応援をしてもらえているのをすごく感じました。

こうやって静岡市内から遠い場所であってもこれだけのファンが来てくれて、いい時間帯、悪い時間帯も変わらずに常にサポートをしてくれるっていうのを感じられて、本当に素晴らしいファンの人たちがいるなと思いましたし、シーズンを通してこのような応援がもらえるように頑張っていければと思っています。

―けがの状態は
まだまだ100%に持っていく途中ではあると思うんですけど、もう既に痛みは気にならなくなってきてるので、ここからいかに自分の感覚だとかリズムっていうのを取り戻すか。

けがをしてから4~5カ月くらい、プレーできなかった期間っていのもあったので、その感覚やリズムを取り戻すためにここから2~3週間、自分が100%になるまでにかかるかなというような感覚ではありますけど、けが自体はいい状況にあるのでそんなに心配はしていないです。

静岡新聞社編集局運動部がサッカーや野球、バスケットボール、ラグビー、バレーボールなど、さまざまなスポーツの話題をお届けします。紙面では紹介しきれない選手たちの表情や、ちょっとしたこぼれ話をお楽しみに。最新情報は運動部の公式X(旧Twitter)でチェックを!

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