2025年9月8日
静岡新聞運動部

【ボクシング】駿河男児ジム主催興行で木村蓮太朗がTKO勝ち! 新人王・佐野篤希も判定勝利で静岡のボクシングが熱い

駿河男児ボクシングジム(富士市)主催のボクシングイベントが9月7日に静岡市のグランシップで開催され、メイン試合に登場した日本スーパーフェザー級3位の木村蓮太朗選手(駿河男児、函南町出身)が、中国人選手に4回TKOで勝利しました。

また、セミファイナルマッチでは2024年の全日本フライ級新人王・佐野篤希選手(伴流、三島市出身)がフィリピン人選手に判定勝ちを収めました。

県勢選手の活躍が光った今大会。今後のさらなる飛躍にも期待がかかります。
 

木村蓮太朗選手


―試合を振り返って。
相手はKOされたことがないと聞いていました。中国人はタフな選手が多いですし、1回はパンチを強く打ってみて反応を見ていましたが、気持ちの強さを感じました。

だから作戦を変えて手数を多く出しながら、疲れてきたところに強いパンチを入れてストップ勝ちを狙うようにしました。

―一発もらった場面があったが焦ることはなかったか。
パンチが見えている中でしたが額にもらって頭が跳ねてしまったので、そこは印象が悪かったと思います。でもそれ以上に手数を返したので慌てずにしっかり修正できました。

―スーパーフェザー級のトーナメントに出場の可能性もある。
もちろんあります。これまで左拳をずっとけがしていて、その時はボクシングに対する気持ちが下がってしまい塩試合が多かった。

でも左手が治ってからは4試合連続でKO勝ちができて、今が一番強いし、しっかり頭を使ってできています。今はどのチャンピオンとやっても負ける気がしないです。


―トーナメントは3団体のチャンピオンにKO勝ちすると宣言した。
出場できればチャンピオンも出てくると思うので、しっかり倒したいです。そして昔の評価を取り戻せると思うので、今はやる気に満ちています。

―大きな会場でメインイベンターとしての責任を果たした。
グランシップという大きな会場での舞台を(駿河男児の)前島会長がつくってくれて、僕をメインに任せてくれたので、しっかり締めくくるつもりでいました。責任は果たせたのかなと思います。



―昔の強さとはいつ頃のことか。
大学卒業前ぐらいですが、その時よりも今の方が強いと感じています。冷静に頭も使えるようになってきて戦い方にも慣れてきました。

僕は元々気持ちが強い方で、プロの舞台でもその部分を発揮できています。

―ここから伸ばしたい部分は。
技術は日本人は特にレベルが高いので、技術で勝とうとするのではなく、気持ちと頭で戦いたいです。8回あるので、序盤は相手に攻めさせてスタミナを削るなど、IQで勝ちたいです。

僕はボディーが得意なので、ボディーで効かせて相手をむきにさせてからカウンターなどを狙い、自分の持ち味で試合を支配できるようにしていきたいです。



―ダウンを奪った場面は狙っていたか。
狙ってはいなくて、来るパンチに合わせる意識を持っていました。スリップかとも思いますが、踏み込んできた時に右フックが当たって倒れたのでダウンで問題ない。

ただダメージはなかったので、そこで倒しにいかずに修正しました。


―静岡のファンに向けて。
今回初めて見に来てくれた人も多いと思います。僕はこれからチャンピオンになっていくので、注目して応援してもらえたらと思います。

 

佐野篤希選手



―試合を振り返って。
相手が思ったよりも足を使ってきたので、出てきたところをカウンターで倒そうと思いましたが、最終ラウンドまでいってしまったのでどうしようかなと。

難しかったです。あのような相手を倒し切れるような戦い方もできるようになりたいです。

―地元静岡での試合は初めてか。
初めてで、とても良かったです。好きな温泉もあったので、そこで水抜きをして、リカバリーも自分が好きなお店に行って、気持ち的にはとても良かったです。

―地元関係者も駆けつけていたか。
たくさん来てくれて、いつも来られない人たちも来てくれたので、とてもありがたかったです。

―日大三島高から日大へ進んだが、ボクシングはいつから。
ずっとバスケットボールをやっていて、大学進学と同時にボクシングを始めました。歴は3~4年ぐらいです。

―なぜボクシングに転身しようと思ったのか。
運動神経には自信がありましたが、バスケはこれ以上は無理だなと感じていました。でも高3の最後の試合に負けた時に、これでスポーツを終えるのは違うなという感情になりました。

そんな時にちょうど漫画「はじめの一歩」を読んでいて、やってみたいなと思ったのがきっかけです。

―次の目標は。
自分よりランキングが上の選手やアジアランカーたちとやりたいです。

―これで8連勝に。
まだまだ足りないです。

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