
自公連立、26年の歴史に幕 静岡県内議員に衝撃と困惑「逆によかった」の声も 野党は政権交代へ動き活発化=静岡

少数与党として、新たな連携相手を探していた自民党。高市早苗新総裁就任直後の10月10日、長年のパートナーだった公明党から、連立離脱を突きつけられました。驚きと困惑の中、静岡県内選出の自民党議員の中では賛否が分かれています。
10月10日、国会の一室へと入った自民党の高市総裁。公明党の斉藤代表との会談を終えると表情が一変していました。
<自民党 高市早苗総裁>
「一方的に連立政権からの離脱を伝えられました」
公明党から突きつけられたのは、連立からの離脱でした。
<公明党 斉藤鉄夫代表>
「政治とカネに対する取り組みは、公明党の一丁目一番地」
公明党の斉藤代表は政治とカネを巡る認識の溝が埋まらなかったことが大きな要因だと話しました。
<坂口将也記者>
「公明党の関係者らが県本部へ入っていきます」
突然の「連立離脱」。公明党県本部は11日、定例の会議の中で連立政権離脱についての顛末を共有したといいます。
<公明党県本部 上田勇代表>
「強い反対はありませんでした。連立政権、私はこの間はいろいろと成果も上がったと評価をしておりますし、ある意味こういった解消をされることは残念な思いでもあります」
そのうえで、選挙協力については「人間関係も十分考慮しながら対応を検討していく」と述べました。
<上田代表>
「立場は異なることになったとしても、信頼や人間関係は大切にしていかなければならないんだろうなと思っています」
一方、自民党県連の井林会長は。
<自民党県連 井林辰憲会長>
「私、野党の新人時代から16年、公明党にはご支援いただいたりしてきたので、最後は何とかなるだろうと思っていたんですけれども、もう衝撃ですね」
今回の離脱は政治とカネの問題で公明党が自民党に愛想をつかせた形ですが、井林会長は「真摯に向き合い、連立を復活させるべきだ」と語ります。
<井林会長>
「正直言って公明党無しの政治活動そのものが私には考えられないので、何が我々に至らなかったのか、足らなかったのか、そして何をすればまたご理解をいただけるのか、真摯に話し合いを続けていくべきだと思っています」
総裁選で高市総裁の推薦人を務めた若林洋平参議院議員。新総裁誕生から1週間足らずで起きた事態ですが、政治とカネの問題に進展がなく、「連立継続は難しい雰囲気もあった」と語ります。
<自民党 若林洋平参議院議員>
「限界を感じられたのかなと思いました。いよいよ自民党の議員も一人一人が更にしっかりやっていかなきゃいけないという状況になったのは、私は逆によかったと思います」
野党の動きも活発化しています。立憲民主党の野田代表は国会の総理大臣指名選挙で政権交代を実現するため、日本維新の会と国民民主党に党首会談を呼びかける方針を明らかにしました。
<立憲民主党県連 源馬謙太郎代表>
「政権交代が起こり得るということが重要な民主政治の根幹だと思うので、そこに一歩近づけたんじゃないかなと思います。立憲と維新と国民で首班指名選挙を(自民より)上回ることもできるかもしれないチャンスは民主主義のために逃してはいけないと思います」
一方、自公政権への連立入りも取り沙汰されていた国民民主党の榛葉賀津也幹事長は。
<国民民主党 榛葉賀津也幹事長>
「比較第1位の名前を勝ち取るハードルが下がったことは間違いないね。そこでどの党がどういう妥協をするのか、妥協しないのか。目的は政権交代だけではなくて、きちんとした政権基盤、枠組み、理念、政策実現能力、それが問われるから。これからしびれる局面になるんじゃないですか。公明党もキャスティングボートを握ることになるね」
26年にわたり続いた自公政権の突然の崩壊。自民党に所属する静岡県内選出の国会議員は14日に都内で会議を開き、今後の公明党との協力関係について議論する予定です。
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