
「昭和38年に築造されたプールです」小中学校のプールで広がる老朽化 授業を民間施設で行う動き進む 授業の外部委託を本格実施へ=静岡市

子どもたちの水泳の環境が大きく変化しています。静岡市では学校のプールが老朽化していて、水泳の授業を民間施設で行う動きが進んでいます。
一方、この動きによって地域の団体などからは「活動の場がなくなる」と悲痛な声が上がっています。
老朽化するプールと教員の負担 「民間委託」のメリットは
子どもたちの体力づくりを支える水泳。
<小学生>
「色々な泳ぎを覚えていくのが楽しい」
<小学生>
「クロールを1キロメートル泳げるようになりたい」
いま、水泳を巡る環境が転換期を迎えています。静岡市内の小学校のプールを訪ねると、そこには問題が山積みの現場がありました。
<静岡市教委 教育資産管理課 菊島剛参事>
「昭和38年に築造されたプールです」
問題の1つが老朽化。静岡市の小中学校のプールのうち約7割が設置から40年以上経過しています。

<静岡市教委 教育資産管理課 菊島参事>
「こういったひび割れとか、塗装のはがれが老朽化で起きますので、裸足で入るので、足の裏を怪我してしまいやすい」
こちらの小学校では老朽化に加え、台風で設備が水没しプールが使えなくなりました。教員の負担軽減も考慮し、現在は近くにある民間のスイミングクラブで授業を行っています。
<静岡市立清水小学校 糠谷眞規校長>
「天候に左右されず、安定した環境の中で水泳の学習ができるということは大きなメリットです。インストラクターがより専門的な指導を受けることができるというのも大きなところ」
市は、2021年度から小中学校の水泳授業を公営や民間の屋内プールで行う実証研究を進めていて、2026年度からは外部委託を本格的に実施する方針です。
「練習できなくなるのは悲しい」活動場所を失うスポーツ少年団
一方、学校プールを利用してきた地域の団体からは不安の声が上がっています。
西豊田水泳スポーツ少年団は、秋から春にかけて室内プールを利用していますが、夏の間は小学校のプールで週6日活動しています。
<小学生>
「いろんな水泳の協議を楽しく教えてくれるから、6年近く楽しくやっています」
このまま水泳授業の外部委託が進み、学校のプールが利用できなくなると、少年団などは活動場所の確保が難しくなります。
<保護者>
「今までいつでも行けたプールに急に使えないよとなってしまうと本当に寂しくなってしまう」
静岡市長に学校のプールの維持や柔軟な利用を要望
<静岡市水泳協会 杉山勉会長>
「要望書ということで、お願いしたいと思います」
17日、こうした地域の声を受け、市の水泳協会と水泳スポーツ少年団は難波市長に対し、学校のプールの維持や柔軟な利用を要望しました。
難波市長は、今後、市内の学校や公営、民間のプール全体の状況をふまえ、利用者と協議しながら活用の仕方やルールづくりを進めると説明しました。
<西豊田水泳スポーツ少年団 良知浩コーチ>
「一方的にやるということではないということで受けとめたので、少し安心しました。(スポーツ少年団の活動は)地域を守っていると私は捉え方をしているので、ぜひ継続して守っていきたい」
修繕費8400万円の壁と「社会全体での受け入れ」
<井手春希キャスター>
学校のプールの老朽化が進んでいて、維持管理が課題ですね。
<坪内明美記者>
静岡市によりますと、学校のプールの修繕費は過去5年間で約8400万円にのぼるということです。
市が2021年度から5年間、学校の水泳授業を公営や民間の屋内プールで行う実証研究をした結果、天候に左右されないことや、専門の指導が受けられるなどのメリットがある一方、施設への移動手段の確保や日程調整などの課題も見つかりました。
難波市長はプールの利用について「社会全体で受け入れられる形を見出すことが大事」だと話しています。
学校のすべてのプールがなくなるというわけではありませんが、減っていくということは避けられない状況です。
取材を通して、プールを利用する側の視点に立ち、実情をふまえた対応が必要だと感じました。
「あしたを“ちょっと”幸せに ヒントはきょうのニュースから」をコンセプトに、静岡県内でその日起きた出来事を詳しく、わかりやすく、そして、丁寧にお伝えするニュース番組です。月〜金18:15OA










