
2740万円余の報酬も…兼業許可受けず県外医療機関で診療業務 県幹部職員を懲戒免職 多額報酬得るも本人否定=静岡県

静岡県は5月9日、許可を得ずに県外の医療機関で診療業務を行い、報酬を受け取っていたとして健康福祉部の62歳の男性理事(部長級)を懲戒免職処分にしました。
部長級の職員が懲戒免職処分となるのは静岡県では初めてです。
県によりますと、男性理事は2019年10月、県外の医療機関で兼業許可を受けずに報酬を得て医療業務に従事しました。また2024年4月から6月にかけて合計6日間にわたり県外の医療機関無許可で診療業務に従事したということです。
さらに、2021年4月から2024年12月までの間、複数の医療法人などから、309件、約2,740万円の報酬を受け取っていたことも明らかになりました。
県は2024年8月に通報を受け、調査を進めていました。しかし、男性理事は事実関係を否定したため、関係機関への聞き取りなどを行い、従事した事実を確認したということです。
県は処分の理由について、男性理事が過去にも同様の行為で文書訓告を受けていたことや、部下職員を管理監督する立場でありながら再び規則に違反したこと、さらに事情聴取で事実を認めず反省が見られなかったことなどを挙げています。
地方公務員法では、任命権者の許可なく営利目的の事業に従事することを禁じています。部長級の県職員が懲戒免職処分となるのは静岡県では初めてです。
処分を受けた男性理事は「免職の理由は理解できるものであります。ご迷惑をおかけしたことは申し訳ございません」とコメントしています。
静岡県の鈴木康友知事は「部長級である県職員が兼業許可を受けずに多額の報酬を得て、診療業務に従事したことは全体の奉仕者としてあるまじき行為であります。再びこのような事態を引き起こすことのないよう、職員の綱紀の厳正保持や再発防止に全力で取り組んでまいります」とコメントしています。
「あしたを“ちょっと”幸せに ヒントはきょうのニュースから」をコンセプトに、静岡県内でその日起きた出来事を詳しく、わかりやすく、そして、丁寧にお伝えするニュース番組です。月〜金18:15OA
あなたにおすすめの記事
消火器売上金を着服 消防団の元分団長を懲戒免職 消防団長と副団長も訓告=静岡・磐田市消防団
「のぞき見」で市職員4人を懲戒処分 人事異動情報や特定の女性職員の画面などICT推進課で端末管理システムの不正利用=静岡・沼津市
【医師の偏在】「地域」「診療科」の2つで偏在。静岡県は「医師少数県」で特に小児科は深刻。若手医師の美容医療への流出も課題だ
#暮らし「ギャンブルで消費者金融に借金があった」宿舎の同僚隊員30人から現金や腕時計など盗む 未施錠の部屋に侵入 自衛隊員を懲戒免職=静岡・板妻駐屯地
「興味本位で見てしまった」人事異動の情報などを“のぞき見” 沼津市職員4人を懲戒処分 ICT推進課でシステム不正使用=静岡
行政文書を許可なく持ち帰る 休暇申請の手続き怠り2日間所在不明に 幹部自衛官を懲戒処分=陸上自衛隊富士駐屯地
「好きって言ったらどうする?」女子生徒と私的なやり取り ドライブに出かけ頭を触る 23歳男性教諭を懲戒処分=静岡県