2025年5月15日

「建物がなくなるだけでも安心」20年放置… 繁華街の“特定空き家”を行政代執行で解体=浜松市

倒壊の危険などがあるとして、問題になっていた浜松市の中心街にある空き家について、市は5月15日から行政代執行に基づく解体工事を始めました。近隣住民からは、安どの声が聞かれました。
<浜松総局 中西結香記者>
「浜松市の中心街です。この場所で長年空き家となっていた建物の行政代執行に基づく工事が始まりました」
15日から解体作業が始まったのは、浜松市中央区鍛冶町の空き家です。JR浜松駅から近く飲食店が立ち並ぶ繁華街の一角にある木造2階建ての店舗兼住宅で、外壁などには、亀裂や腐食が見られます。
浜松市では、2017年4月、倒壊の危険性が高まっているとして、この建物を「特定空き家」に指定しました。
空き家対策特別措置法に基づいて所有者に対し、指導や勧告を行ったものの改善されず、2025年2月の撤去命令後も手つかずだったため、行政代執行に踏み切りました。
<よくこの道を通る人>
「火事でもあったら大変でしょう。なんとかならないのかねって思っていた」
近隣住民などによりますと、この建物は20年ほど前から空き家で最近も建物の一部が崩れたといいます。
<近隣住民>
「見た通りどこから落ちてきてもおかしくない状態。(行政代執行が始まったことで)安心、とりあえず建物がなくなるだけでも」
静岡県内の「特定空き家」は、2023年度時点で74軒に上るということです。浜松市によりますと、この行政代執行は6月中に終わり、費用はすべて所有者に請求するとのことです。
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