2025年6月8日
静岡新聞運動部

浜松開誠館が全試合無失点で初優勝!決勝ゴールを決めたFW松下蓮、主将・MF川合亜門、GK吉田壮馬のコメント<静岡県高校総体サッカー決勝>


県高校総体のサッカー決勝が7日、エコパスタジアムで行われ、男子は浜松開誠館が1-0で藤枝東を破り、初優勝を果たしました。試合開始早々に松下蓮選手が先制ゴールを決め、この得点を守り抜きました。全5試合で無失点という堅守も光った今大会。選手たちが決勝戦、大会を振り返りました。

FW松下蓮選手


―ゴールを決めるときはどのような気持ちで。

絶対に決めると思っていました。

―どのような意識でプレーしたか。
背後を狙っていくことを考えていました。前回の静岡学園戦で得点できなかったので、点を決めることに関しては人一倍強い気持ちで臨みました。

―序盤から、一気に圧力をかけていた。
練習でも、どんどん前から行くというのをチームとして言われていて、それが試合で出せたので良い入りができたと思います。

―守備でも貢献していた。
守備で走るのが自分の特長でもあるので、それを出せたので良かったです。チームのためにという意識が強く、そのおかげかなと思います。

―ここまでFWでなかなか得点できずに苦しかったのでは。
守備を意識しすぎて攻撃に意識が回らないことがあったので、守備もしつつ攻撃でもどんどん狙っていこうと意識しました。

―決勝の舞台で決勝点を決めた気持ちは。
びっくりしました。まさか自分がという気持ちです。

―開誠館中時代に全中優勝を経験。高校では全国が遠かった。
中学時代はベンチでした。高校こそは(先発して)優勝し、全国に出たいと思っていました。その気持ちで頑張って、今回スタメンで結果を残せたのでうれしかったです。

―試合に出るためにやってきたことは。
一番は筋トレです。足があまり速くなかったので、速くなるためのトレーニングを調べて下半身を強化しました。練習後にスクワットやいろいろなメニューに取り組みました。

高校入学以降はずっとトレーニングは継続していて、ベンチプレスは60キロ以下から87.5キロ、スクワットは90キロ前後から135キロまで伸びました。50メートル走も7秒近いところから6.3秒になりました。

―新チームからはどのようなことを組織として取り組んできたか。
ミーティングで、守備で構えていたら静岡学園には勝てないと話し合いました。だから今チームは積極的に前から行って、抜かれても全力で戻る。全員が連動して前から奪うということをやってきました。今大会で取り組んできたことがそのまま良い形で出て、開誠館らしいサッカーができました。

―全国での目標を。
チームとして全国8強という目標があるので、突破できるように頑張りたいです。個人としてはFWなので、ゴールをどんどん狙っていきたいです。

MF川合亜門主将


―優勝を決めた感想を。

今まで準備してきたことが結果として表れたので、とてもうれしいです。日々の練習からプレス、インテンシティ(プレー強度)を求められてきて、新チーム当初からその部分を中心にトレーニングしてきました。準備してきて良かったです。

―早い段階で得点して優位に試合を運べた。
あの時間(前半4分)で松下が点を取ってくれたので、チームとしても勢いを持っていけました。後半に少し自分たちのペースにするのが難しくなったのですが、その中でもバック陣を中心に粘り強く対応できました。自分たちが売りの一つにしている粘りを発揮できて良かったです。

―無失点優勝について。
今チームの一つの良さとして失点の少なさがあります。そこを自信にしてやり続けられました。

―川合選手自身も中を絞って貢献した。
背後を取られたらボールよりも速く帰ろうというのは監督からも求められています。自分も、そのようなハードワークができる選手でないとこれから活躍していくのは難しいと思っています。

練習からも背後を取られたらすぐにゴール前に戻って守備をするということを意識していたので、今日もそれができました。

―プリンスリーグ東海で藤枝東には負けていた。
選手はだいぶ意識していました。あの試合は立ち上がりで引いてしまいました。翌日のミーティングで「自分たちがやってきたサッカーはそれじゃない」とみんなで共有して、改めて練習から意識をもって取り組みました。

今大会の準決勝・静岡学園戦でやってきたことを出せました。静岡学園に選手権のリベンジをして、また決勝で藤枝東にリベンジすると選手同士で言い合っていました。

―開誠館中時代は全中優勝。だが高校では恩返しができていないと話していたが。
県総体優勝は開誠館にとって新しい1ページになったので、自分の中で一つ恩返しができたかなというのはあります。でも全国もありますし、このままではだめだと思うので、より細かい部分にこだわり、一つの隙も許さないプレーを求めていかなければと思います。

―青嶋監督からはスコアを出せる選手になることに期待されている。
今日もゴールに迫るシーンはあまりなかったです。つくりの部分や逆サイドへのキックは出せたので、あとはゴールに向かう、結果を出せるようになったらもっと怖い選手になれると思うので、全国までに仕上げていきたいです。

高校に入ってまだ結果も出せていないし、全国も初めてなので、チームでの役割を全うしながら、結果を動かせる選手だというのを全国で見せたいです。

―決勝で見えた課題は。
チャンスで決め切る、クロスに何人も入っていくというのは課題としている部分です。良い守備から良い攻撃につなげて点を取るというのはまだ課題。得点力に目を向けていきたいです。個人的にはもっと守備、攻撃でチームを助けたいです。日々の練習から一本のシュート、一本のスプリントにこだわってやっていきたいです。

GK吉田壮馬選手


―後ろから見ていて自分たちの守備はどう映ったか。

開誠館の強みを全員が出してくれました。後ろに来ることなく前で奪ってくれて、とても助かりました。

―後半は押し込まれてシュートも打たれたが。
先に動かないこと、我慢して対応することができたので良かったです。

―接触プレーで体を痛めた場面もあった。
みんなが戦ってくれているので、自分が背中を向けている場合じゃないと思い、しっかり勇気を持ってプレーしました。痛かったのですが、みんなが頑張ってくれているのでやりきるしかないと思っていました。

―先制点は自身が起点になった。
前線の選手とは常に話していて、ボールがうまく通ったので良かったです。(岡田が)アクションを起こしてくれたので、それに合わせて蹴りました。

―相手の背後は狙っていた。
(チーム内でも)そう言われていたので、狙いながら良いボールを蹴ることができました。

―個人として成長できた大会だったのでは。
今までキックなどがうまくなくて、見る場所も蹴る場所も全然だめだったのですが、1試合1試合しっかり振り返って良かった点、悪かった点を頭にたたき込み、次の試合を迎えることで成長できたのかなと思います。

―青嶋監督からの評価も高かった。
自分がしっかりやってきたことが実ったので良かったです。(大会前は)ここまでうまくいくとは思っていなかったです。

―チームとして相手の分析はするか。
メンバー外の選手が、相手選手の特徴などをまとめて映像を送ってくれたので、それが効いたと思っています。

―全国での目標を。
全国でも失点せずに、優勝を狙いたいです。

―対戦したい相手は。
大津(熊本)には負けているので、絶対に借りを返したいです。

―開誠館に進学した理由は。
一番最初に声をかけてもらい、GKコーチにも惹かれて入学を決めました。

―将来はどのようなGKになりたいか。
プロになって日本代表でも活躍できるような選手になりたいです。

静岡新聞社編集局運動部がサッカーや野球、バスケットボール、ラグビー、バレーボールなど、さまざまなスポーツの話題をお届けします。紙面では紹介しきれない選手たちの表情や、ちょっとしたこぼれ話をお楽しみに。最新情報は運動部の公式X(旧Twitter)でチェックを!

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