
「31回目でおそらく初めて」生シラスが販売中止の“異例の事態” 不漁の影響が毎年行列の朝市に=静岡・焼津市
静岡県焼津市では、ゴールデンウィーク恒例の「大井川港朝市」が開かれました。毎年行列ができる「生シラス」の販売は不漁により中止になりました。
大井川港朝市は、さかなのまち・焼津の「漁港三大祭り」のひとつです。海の幸を中心に地元の特産品などが並ぶ人気のイベントで、多くの人でにぎわいました。しかし、2025年は異例の事態がー。
目玉の「生シラス」の販売が不漁により急遽、中止となったのです。
<大井川商工会 会長 榊原昇次さん>
「(大井川港朝市は)今回で31回目になるんですけど、シラスが販売できなかったのは、おそらく初めて。朝市で販売できないというのは、かなり少ない」
朝市では例年、とれたての生シラスを水揚げ後すぐにパックにつめ、お値打ち価格で販売。港を取り囲むほどの長蛇の列ができるのがお決まりでした。
静岡県内のシラス漁はここ数年、深刻な不漁が続いています。3月から始まった春漁も苦戦が続いているといいます。
<大井川商工会 会長 榊原昇次さん>
「最近天候も不順で、海流も大蛇行している。その影響が大きいのではないか。相手が自然なので、またいい方向に行ければいい」
それでも、訪れた人たちは祝日のイベントを満喫したようです。
<訪れた人>
「シラスが欲しかったけど、ネギトロと蒲焼き」
「サクラエビは買えたので良かった」
会場ではサクラエビも入った「漁師鍋」が振る舞われました。
<訪れた人>
「とってもおいしい」「とても海の味がしますね」
生シラスはありませんでしたが、港はたくさんの笑顔であふれていました。
「あしたを“ちょっと”幸せに ヒントはきょうのニュースから」をコンセプトに、静岡県内でその日起きた出来事を詳しく、わかりやすく、そして、丁寧にお伝えするニュース番組です。月〜金18:15OA
あなたにおすすめの記事
「海に出ることができない」嘆く漁師…シラス盛んな静岡・用宗漁港で漁見合わせ 市場も閉め切られたまま異例の事態
「カツオが高い」全国的な不漁の影響が色濃く 販売価格1.5倍になる店も…旬を迎えた庶民の味に異変=静岡
「うれしいですね。お酒がすすむ」客も思わず笑顔...駿河湾でシラス漁解禁 近年は深刻な不漁も関係者は期待込める=静岡県
「生で食べるには良い大きさで鮮度もいい」“生シラス丼”が名物の田子の浦港漁協食堂が1週間遅れでオープン 水揚げ量減少の影響で【静岡】
【駿河湾のサクラエビ復活か】これまでの深刻な不漁は何が原因だったの?豊漁は続くの?
とれたてシラス丼を運ぶ「紙のまち」から生まれたトレー パルプを生かして地球にやさしく つくる責任、つかう責任=静岡・富士市【SDGs】