2025年9月2日

<社会人野球・都市対抗大会>ヤマハ、ベテランの本領発揮で初戦突破 次戦の活躍期す森川、土山、相羽の22歳トリオ

ベテラン、中堅が本領発揮
11年連続本大会出場の35歳、矢幡選手が3ランを含む2安打。秋利雄佑選手(33)=常葉菊川高出=、網谷圭将選手(27)も2安打ずつとベテラン、中堅が本領を発揮した。申原直樹監督も「チームを勢いづけるバッティングだった」と殊勲の矢幡をたたえたものの、「いつまでも矢幡に頼ってはいられない。若い選手を育てないと」とも話した。新人・森川、土山がスタメン入り
初戦は森川凌選手(22)が4番指名打者、土山翔生選手(22)が9番二塁と、初出場の新人2人がスタメン入りしたものの、両選手とも無安打に終わり、次戦の巻き返しを誓った。森川「次は自分も」
パンチ力が魅力の森川選手は新人ながら4番を任された。兵庫県出身で神戸国際大付高から神戸学院大を経て、ヤマハ入り。全国大会は初出場、東京ドームも初体験だった。

「チームが勝てたのは良かったけれど、力んでしまって自分の思っているスイングと実際のスイングにずれがあった」
1打席目は左飛、2、3打席目は三振、4打席目は二飛に終わった。ただ、4打席を経験し「ボールの見え方も感覚的にも悪くない。あとは自分のスイングをするだけ」と修正すべき点は分かっている。
矢幡選手の勝負強さを目の当たりにして「次は自分も」と、挽回を期する。

土山「学び生かす」
約7500人の声援が響いたヤマハ応援席。東都大学リーグの名門・国学院大出身の土山選手だが「野球人生で、こんなに大歓声の中でプレーするのは初めてで緊張した。神宮大会に出たことはあったけれど、こんなにたくさんの観客ではなかったので」と圧倒された。

二塁の守備では「ピッチャーが打ち取った当たりをしっかりアウトにできた」と役目を果たしたものの、打席では2三振を喫した。
「いつも以上に力んだ。力もうとしてないのに、力んじゃうというのが今回学んだところ。2回戦で生かしたい」
新人ながら監督、コーチからの信頼は厚い。その期待に応えるつもりだ。

相羽、5年目の意地
今年の新人と同学年ながら社会人5年目の意地を見せたのが6番遊撃で先発出場した相羽寛太選手(22)=静岡高出=。「緊張はなく、落ち着いてやるべきことはできた」と二回に先頭で、右前打を放って出塁。「1本出て点につながって良かった」と先制点の足掛かりをつくった。

シーズン序盤は遊撃のスタメンを土山選手に譲っていたが、「去年の後半くらいからバッティングが良くなってきて、継続できている」と打席でアピールし続けた。もともと守備には定評があり、都市対抗東海地区2次予選中に定位置を取り戻すと、8月のJABA北海道大会では最高殊勲選手賞に輝いた。

「次の一戦も勝てるように、しっかり結果を出してチームに貢献したい」と目の前の試合に集中する。
(編集局ニュースセンター・結城啓子)
【取材後記】
5年目の佐藤廉投手は意外にも都市対抗初勝利。

準優勝した2023年はエースとして臨んだものの本調子にはほど遠く、補強選手だった辻本宙夢投手(東邦ガス、静岡高出)の力を借りることになりました。「何か変えなければ」と思っていた同年冬、参加したアジアウインターリーグでチームメートになったJR四国の近藤壱来投手に刺激を受け、フォームをまねてワインドアップにした話は知られていますが、その後も連絡を取り合うなど交流は続いているそうです。「投げる前や投げ終わった後に(連絡を取って)振り返りをしたり、お互いに切磋琢磨してます」。この日の初戦は7割程度が変化球。ツーシームや、去年はカウントが取れなかったカーブを後半に使えたことも手応えとして感じたそうです。初戦はエースが役目をきっちり果たしてくれました。次戦は新戦力が続いてくれることを期待したいと思います。


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