
"両利き予算" 静岡県が過去最大1兆4141億円の当初予算案を発表 「財政健全化」と「未来への投資」で幸福度日本一へ=静岡

2026年2月10日に発表された静岡県の2026年度の当初予算案。示された2つの柱が「財政の健全化」と「未来への投資」です。
“両利き”の予算編成で「幸福度日本一」の県を目指します。
<鈴木康友 静岡県知事>
「2026年の予算はズバリ、『未来を育む両利き予算』とさせていただきました」
2026年度の当初予算案を説明する会見で鈴木知事が強調した「両利き」という言葉。示すのは2つの大きな柱、「財政の健全化」と「未来への投資事業」です。

一般会計の規模は過去最大の1兆4141億円で、社会保障費や人件費など義務的な経費が膨らみ、2025年度から418億円増額しました。
「幸福度日本一」の県を目指し、2月10日に発表されたのが「未来を創る力」の事業。企業や研究機関を集積させ、新たな価値を創造する仕組み「産業クラスター」の支援が注目されます。
「地域未来基金」120億円を創設、成長産業を支援

<オスフェリオンバイオマテリアル 土屋秀之工場長>
「こちらが弊社で開発、製造している人工骨になります」
静岡県長泉町にある医療機器を開発、製造する工場です。
富士山ろくに先端医療産業クラスターの拠点をつくる、「ファルマバレープロジェクト」に参画しています。

治療に使用される人工骨などを手がけていますが、認知度不足が一つの課題となっています。
<オスフェリオンバイオマテリアル 土屋工場長>
「弊社の製品を使用した術式があまり世の中に知られていないということが課題」
こうした企業課題の解決に向け、県の当初予算案では、地方交付税から120億円の財源を確保し、「地域未来基金」を創設します。
成長産業の発展と、関連企業の販路開拓などを支援する狙いです。
<オスフェリオンバイオマテリアル 土屋工場長>
「静岡県の産業の発展や健康寿命の延伸、この部分に貢献できればと思っている。静岡県の医療機器産業への部分に力をいれていただいて、しっかりと支援をいただけたら」
生成AI活用で2万9000時間を削減へ
一方で、県は喫緊の課題である財政の健全化に向けて土台作りを急ぎます。

県の貯金にあたる財政調整基金は、予算編成の前と比べて130億円を積み増し、180億円を確保。
県の補助事業の適正化で歳出を減らし、ふるさと納税の獲得で歳入を増やして計166億円の事業見直しにつなげる方針です。
厳しい財政状況を受け、県庁で進むのが業務の効率化です。
2025年度から出先機関を含む全ての部局で生成AIを導入し、議事録の作成などに活用しています。2025年度は2万9000時間の削減が見込まれます。
<県デジタル戦略課 曽根英明課長>
「当然、将来には職員数も減っていく。こういった生成AI含めてデジタル技術を活用して、業務の効率化を図っていかなければならない」
県は2026年度、「AI戦略推進室長」を新たに設置する方針です。
行政サービスの質を維持できるか?職員の定員適正化計画を発表

鈴木知事は未来への投資事業を盛り込んだ当初予算案と合わせて、人件費の削減になる職員数の定員適正化計画を発表しました。
現在、知事部局と教育委員会の職員数は計2万5400人。この職員数を昨今の人口減少を見据え、2040年までの15年間で2万800人に減らす計画です。
内訳をみますと、県職員を1割減の約5400人に、教職員を2割減の約1万5000人にそれぞれ減らします。退職者と若年人口の推移、学校再編の動きを踏まえて、職員数を適正化していくということです。

財政健全化に効果がある一方、職員の減少による行政サービスの低下も懸念されます。
県は計画期間中の行政サービスの影響も試算していて、人口1万人あたりの県職員数は横ばいの17人程度に、児童生徒100人あたりの教職員数についても現状と同じの10人程度に維持できるとしています。
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