2026年2月20日

【沼津市民文化センター「文化場想像会議」】大規模改修後の文化センター、どう使う? 市民が新しい利活用について意見交換
(写真・文=論説委員・橋爪充)
1982年開館の沼津市民文化センターは、2025年度から施設・設備の段階的改修に入っている。すでにスケジュールが発表されていて、2027年3月15日から第1期として全館の空調設備、電気設備の更新を行い、2028年夏頃までに大ホールや展示室の改修を終える予定。以後も第3期、第4期として会議室や小ホールを順次改修していく。工事終了は2031年度を予定するという。
「文化場想像会議」はそんな市民文化センターの新しい利活用を、市民と一緒に考える機会として設けられた。同市のモンミュゼ沼津を運営するNPO法人レザミ・デ・ザールが、イベントの仕切りを行った。
集まった市民約20人は、自分自身も音楽や美術、パフォーミングアーツなど表現に携わる人が多数。主催者が用意した「テーブルホスト」6人と、席を入れ替えながら意見交換した。
テーブルホストはアーツカウンシルしずおかのプログラム・ディレクターを務める北本麻理さん、邦楽囃子方の堅田喜代さん、パフォーミングアーツの公演で知られる「スケラボ」理事の住麻紀さん、真楽寺副住職の勧山法紹さん、広告企画会社サンディオス社長の津賀由布子さん、レザミ・デ・ザール理事長の菊地悠子さん。公共文化施設のこれまでにない使い方の提案があちこちではじけた。
同時並行で進む六つのテーブルの議論について、聞き耳を立て、メモを取る。今、それを見返しているのだが、ユニークな視点とアイデアが満載だ。
★スポーツクライミングのように壁を登れたらいい。吹き抜けに大きなブランコを設置すると楽しくなる
★シャワールームをつくり、宿泊もできるようにして、街中に夜中までいられる沼津市にしたい
★日常使いできる場所であってほしい。みんなパンが好きだから、日替わりで異なるパン屋さんが出店するのはどうだろう
★キャパシティーが300人以下の会場がほしい。落語会にちょうどいい
★ダンスの練習に使えるような大きな鏡をあちこちに設置したら便利だ
参加者の多くは「『一流』を見せる場であってほしい」という願いと同時に、「日常生活に組み込みやすい施設」という「ハードルの低さ」も望んでいるようだ。「ハレ」と「ケ」のバランスが大事というのが一つの結論かもしれない。
「目的があって来る人は目的がないと来ない。目的がなくても来られる場所をどうやってつくるか」。参加者の一人の問題提起は、これからの公立文化施設の在り方を言い当てている気がした。
静岡県に関係する文化芸術、ポップカルチャーをキュレーション。ショートレビュー、表現者へのインタビューを通じて、アートを巡る対話の糸口をつくります。










