
「じわじわ効いてくるのでは」イランへの攻撃開始から1週間以上経過 県内も影響色濃く...原油価格の上昇で広がる不安=静岡

緊迫の状況が続くイラン情勢の影響で、静岡県内の企業などが対応に迫られています。
不安が特に広がっているのが原油価格の上昇で、製茶会社などは、さまざまなものの高騰が新茶シーズンに重なることを危惧しています。
家族の安否に心を痛める在住イラン人

日本に来日して30年のイラン人のアッバスさんです。沼津市を中心にケバブ料理のキッチンカーを営んでいます。
<ゼイナリ・アッバスさん>
「お姉さんはわからなくて、今どこにいるかわからないです。電話もできないです」
アメリカとイスラエルの軍事作戦が始まってから、兄の安否は確認できましたが、姉の無事が確認できず、毎日、心を痛めているといいます。
<ゼイナリ・アッバスさん>
「ただ1日早く、1時間でも、今でも終わってもらえば。何にも勝ち負けがないんだよ。ただ人が死ぬだけ。物が壊されるだけになる」
原油価格が急騰 3年9か月ぶりの高値
緊迫の状況が続くイラン情勢。長期化への懸念から週明けの日経平均株価は一時4200円を超える急落となりました。
原油価格の上昇も止まらず、ニューヨーク市場で原油の先物価格は8日、一時先週末から30%急騰し、1バレル=118ドル台をつけました。
1バレル=118ドルを突破するのは、ロシアによるウクライナ侵攻後の2022年6月以来、約3年9か月ぶりです。
県内茶業への直撃 途絶えた空路とコスト増の懸念

その影響は県内の茶業にも及んでいます。
抹茶を中東向けに輸出している静岡市葵区の製茶会社です。中東屈指の都市、アラブ首長国連邦のドバイに抹茶を輸出してきましたが、アメリカとイスラエルによるイランへの攻撃が空路に影響し、現地に商品を届けられない状況が続いています。
<茗広茶業 長瀬隆社長>
「ドバイに送る荷物でした。航空便が動かないものですから、ここに一応、取り置きしています」
和食ブームや健康志向の高まりを受け、中東の富裕層から人気を集める抹茶ですが、輸出再開のめどは立っていないといいます。
先行きが見通せない中、営業先を各地に振り分ける対応を取る方針です。
<茗広茶業 長瀬社長>
「いま世界的な抹茶ブームなものですから、中東がダメでも、東南アジアとかオーストラリアとかカナダとか、そちらに矛先を向けていこうかと思っている」
輸出先は企業努力で開拓が可能とする一方で、今後の大きな懸念材料は原油の高騰です。
<茗広茶業 長瀬社長>
「(輸出が)再開しても運賃が高くなったり、資材費の高騰だったり。電気、ガスの光熱費の高騰がこれからの4月、5月の新茶の時期に重なるので。じわじわ効いてくるのではないか」
24時間体制の養鰻場「止まったら業界全体が大変に」

浜松市で創業100年を超える水産卸販売と養鰻の「海老仙(えびせん)」です。
<海老仙 加茂仙一郎社長>
Q. この中あったかいのですがなぜですか?
「ウナギを育てていくには、ある程度の温度に一定に保っていかないといけない」
比較的高い水温で成長するウナギ。
こちらの養鰻場でも、池の中の配管に、原油を使って沸かした井戸水を循環させ、夏場の暑い日を除いて、24時間体制で水温を保っています。
原油価格の上昇について、いまのところの影響はないといいますが、今後に不安を抱えています。
<海老仙 加茂社長>
「いままで、止まってしまったらってことも考えたこともない。もしそうなったらこの業界全体は大変になると思う」
海老仙では市場で仕入れた鮮魚を20台ほどの車で飲食店などに配送しているため、原油高に伴う燃料費の高騰にも頭を悩ませています。
イラン情勢は県内の特産品のひとつ、メロンの輸出にも影響を及ぼしています。
県温室農業協同組合クラウンメロン支所によりますと、組合では毎週40玉から50玉のクラウンメロンをアラブ首長国連邦のドバイに輸出していましたが、アメリカとイスラエルによるイランへの攻撃以降は、注文が止まっているということです。
生産者からは原油価格の高騰によって生産コストが上昇することを心配する声もあがっています。
「あしたを“ちょっと”幸せに ヒントはきょうのニュースから」をコンセプトに、静岡県内でその日起きた出来事を詳しく、わかりやすく、そして、丁寧にお伝えするニュース番組です。月〜金18:15OA










