
「まだ連絡取れない方もいるんですよ」緊迫のイラン情勢...静岡から取引相手の安全を祈る人も ホルムズ海峡封鎖でエネルギー価格高騰の懸念=静岡

アメリカとイスラエルがイランを攻撃した影響が静岡県内でも広がっています。石油輸送の要衝であるホルムズ海峡が事実上、封鎖され、貿易やエネルギーなど県内経済全体への打撃となりそうです。

アメリカとイスラエルによるイランへの大規模攻撃。イランの革命防衛隊は、ペルシャ湾の入り口で原油の輸送の要となる「ホルムズ海峡」を封鎖したと発表しています。
ホルムズ海峡封鎖 伝統産業などの懸念
静岡市葵区でイラン伝統のペルシャ絨毯を販売する「ARTLINE」の代表、アリ・ウチュムさんは、「ただの敷物として使うものじゃなくて、本当に財産。とっても素敵な文化の1つなんです」と話します。

トルコ人のアリ・ウチュムさんは、絨毯や雑貨などを扱う会社の代表で、20年以上、イランと交流を続けています。イラン国内の8つの会社や工場と取引があり、年2回は現地を訪れていて、攻撃があった直後、工場のオーナーに連絡しました。
<ARTLINE アリ・ウチュム代表>
「(オーナーは)『今は大丈夫です』って。まだ連絡取れない方もいるんですよ、やっぱり心配ですね。早めに落ち着いてほしい気持ちでいっぱい」
イランの伝統産業や貿易などへの影響を心配しています。
<アリ・ウチュム代表>
「かなりイランの中も多分めちゃくちゃになっていると思う。もし戦争が終わっても、インフレで今より50、60%さらに値段が上がるのでは」
静岡ガス「供給に不安はないが価格上昇を注視」
イラン情勢によるエネルギーへの影響をめぐり、高市総理は今すぐ経済対策を打つよりも状況をよく見ていくことが先決との考えを示しました。
高市総理は「今直ちに電気ガス代の支援延長を判断するという段階にはない」と述べました。
液化天然ガス(LNG)を扱う企業「静岡ガス」も、動向を注視する構えです。
<静岡ガス 資源・基地事業本部 橋本新太郎本部長>
「現在は中東諸国に限った問題になるので、当社の供給源は安全性が確保されている」
静岡ガスは主にアジア、オセアニア圏を主な輸入地としていて中東の諸国と直接的な契約関係はないため、現在は供給に不安はないといいます。しかし、液化天然ガスは原油価格や国際情勢の影響を受けるため、今後、価格が上がる可能性もあるとしています。
<静岡ガス資源・基地事業本部 橋本本部長>
「液化天然ガスはロシアのウクライナ侵攻の際も非常に大きな影響を受けました。情勢が安定化して、再び皆さんに安価な天然ガスをお届けできる日が一日も早くくればいい」
専門家「製造業の生産コスト上昇につながる」
専門家は、原油価格の高騰により、県内の製造業が打撃を受けると指摘します。
<静岡経済研究所 望月毅主席研究員>
「機械類ですね、自動車製造にしても化学にしても、電気製品、あるいは食料品にしても、そういった産業では機械をたくさん動かしますので、それに応じた電気量が必要になる。それが高騰するということは生産コストの上昇につながる」
事態が長期化すれば、県内経済や家計への影響がさらに拡大する可能性があります。
3月3日に高市総理は、3月に予定されている日米首脳会談で、トランプ大統領とイラン情勢などをめぐり「これからのことも含め踏み込んだ話をさせていただく」と意欲を示しました。
エネルギー価格の上昇スピードによっては、国が進める物価高対策も、根本的な見直しを迫られる可能性がありそうです。
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