
声でバスドラム操る『VXD』開発きっかけはミュージシャンズ・ジストニアを発症したRADWIMPS山口智史さん "演奏感"も忠実に再現【しずおか産】

<浜松総局 鈴木康太記者>
「ドン、ドン、このバスドラム。声に反応して鳴らすことができるんです。ドン、ドン」
今回のしずおか産は、声でバスドラムを操るシステム、「VXD」です。7月17日、都内で開かれた最新ドラムの企画展示会「Yamaha FUTURE BEAT」。普通のドラムにはバスドラムを鳴らすための「フットペダル」がありますが、「VXD」には、フットペダルはありません。代わりに「声」を使って、バスドラムを鳴らします。
開発のきっかけは、人気バンドグループRADWIMPSのドラマー山口智史さんからの提案でした。
<ヤマハ株式会社 コーポレート・ブランディング部 野藤義一さん>
「(RADWIMPSの)山口さんがミュージシャンズ・ジストニアを患っている人に対して新しいドラムの演奏方法、演奏手段としてご提案していただいた技術になります」
「ミュージシャンズ・ジストニア」とは演奏時に限り、無意識に筋肉がこわばってコントロールが利かなくなる病気です。RADWIMPSの山口さん自身も、2009年に「ミュージシャンズ・ジストニア」を発症。2015年に無期限の演奏活動休養を余儀なくされました。足を使わず、演奏することができないかと模索し、VXDの共同開発が始まりました。
<野藤さん>
「こちらの『ド』を検知しますとこちらのパソコンの方に入りまして、足元のバスドラムに大きな加振器が入ってまして、こちらから低遅延に音が出力されます。」
ヤマハ独自の技術を応用しマイクとセンサーが演奏者の発声を検知するとバスドラムの中の加振器が振動して音が鳴る仕組みです。試行錯誤を重ねて開発されたVXDは現在3号機。開発の苦労を聞きました。
<ヤマハ VXDプロジェクトリーダー 森隆志さん>
「音声のマイクに色んな音が入っちゃってる中でちゃんと識別するのが一番難しいですよね。間違っちゃうと即座に変な音が鳴っちゃうってことになっちゃうのでリアルタイムで正確に判定することが難しい」
山口さんが演奏する時はより精度を高めるため、喉にセンサーを付けて演奏します。発声してからドラムが鳴るまでの時間をなるべく短くすることを追求しました。
<ヤマハ VXDプロジェクト開発者 嘉山啓さん>
「本来ペダルで踏んでヘッドが駆動すると奏者側に音の振動が来ますので、今回もドラムを駆動させて本人に音であったり、空気の振動を伝わるようにしてあります」
ドラマーが得られる「演奏感」も忠実に再現しました。
<RADWIMPSドラマー 山口智史さん>
「うれしいな。こんな日が来るなんて」
「VXD」を使って山口さんが、9年ぶりにステージに立ちました。
<野藤さん>
「足が不自由な方はもちろん、少し体の力が衰えてしまって昔のような演奏ができなくなってしまった方にも、もう一度演奏の楽しさを思い出して頂けるようなものになればいいかなと考えています」
「VXD」の名称は、「声(VOICE)・歌(VOCAL)」と「ドラム(DRUM)」の頭文字に由来します。現在、研究・開発途中で一般販売される予定は今のところ考えていないということです。
今後はVXDのシステムを応用して、今回の声やドラムだけでなく様々な楽器などへ挑戦していきたいとヤマハは意気込んでいます。
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