
「いろんな形に変えた瓦を発信していきたい」県内唯一の女性鬼瓦職人「鬼師」こと長澤玲奈さん 清水の瓦文化を未来へ【しずアツ】

創業55年の三代目 静岡県内唯一の「女性鬼師」
輝いている人をアツくプレゼンする「しずアツ」。今回は瓦職人として家業をついだ長澤玲奈さんです。
長澤さんは「女性鬼師」としての誇りを胸に、瓦の文化をつなごうと奮闘しています。
<長澤商店 長澤玲奈さん>
「こんにちは。私、鬼瓦職人、『鬼玲』と申します」
静岡市清水区で創業55年を迎えた長澤瓦商店の三代目、長澤玲奈さん(26歳)。「鬼玲」の名で活動する長澤さんは、県内唯一の女性鬼師です。
<杉本真子キャスター>
「鬼師というのはどのような仕事なんですか?」
<長澤玲奈さん>
「鬼瓦をつくる仕事になります」
<杉本キャスター>
「すごく迫力があってかっこいいですね」
鬼瓦は屋根の棟の端に取り付けられます。飛鳥・奈良時代から魔除けや厄除けとして珍重されてきました。
<杉本キャスター>
「(鬼瓦は)すごく繊細なんですね」
<長澤玲奈さん>
「そうですね。屋根の上にのった時にギラギラ光ってかっこよく見えるようにこのように一本線を入れて陰影で迫力を出していく」
鬼の顔は屋根を見上げた時に正面になるよう、下を向いた角度で細工を施します。
現在、鬼師と呼ばれる職人は全国に約80人。そのうち女性は5人です。
最近では、伝統工芸品として鬼瓦の魅力を発信する女性鬼師が話題になっています。
2か月かけて製作 地元の神社を彩る「家紋瓦」
清水区の八雲神社です。本殿の屋根に玲奈さんが手がけた瓦があります。
<長澤玲奈さん>
「棟込で使っている家紋が私が作ったものです」
<杉本キャスター>
「三つある瓦ですね」
建物のシンボルとなる「家紋瓦」は、職人の技が光ります。製作に2か月を要しました。細かな計算と調整を経て中央にふきました。
<長澤玲奈さん>
Q. 自分の手で作ったものが屋根にふかれているの見てどうですか?
「やっぱりうれしいですよね。瓦は50年ぐらいはもつものなので、50年後の人はどんな世界でどんな思いでみるんだろうってドキドキしますね」
父の背中を追い 途絶えた「清水瓦」の歴史を背負う
瓦の産地、愛知県高浜市で1年間の修業を積んだ玲奈さん。今では鬼瓦づくりに情熱を注ぐ毎日です。
職人である父・宗範さんの背中を見続け、高校卒業時に「瓦職人になりたい」と決意しました。
<長澤玲奈さん>
「お父さんがどれぐらい情熱を持って瓦に向き合っているのか見ていたので、なんかよくわからないけど(瓦職人は)カッコいいんだろうなと思っていました」
<父・宗範さん>
「自慢の娘ですよ。僕より瓦愛がすごくあって歴史とかをすごく調べたりとか、瓦と真剣に向き合って広げようとしている姿が素晴らしいと思っています」
玲奈さんは家業を継ぎながら清水の瓦文化を未来につなごうとしています。
<長澤玲奈さん>
「この巴川が運んで来る土がとてもいい土で瓦に適していたというのと、水運が優れた地域だったので巴川周辺で一大産地がかつてありました」
巴川流域は愛知県と並んで瓦の生産が盛んで、「清水瓦」と称されていました。しかし、1974年の「七夕豪雨」による氾濫で多くの窯元が被害を受け、「清水瓦の歴史」は途絶えてしまいました。
<長澤玲奈さん>
「いろんな形に変えてでも瓦を残したいという気持ちがあって、私は金ベラを使って鬼瓦を作る職人になりたいし、その技術を使っていろんな形に変えた瓦を発信していきたい」
玲奈さんの挑戦は始まったばかりです。
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