
防災の歴史的な大転換 「新たな防災気象情報」は5段階の警戒レベルで避難を後押し 子どもたちの意見で"言葉"を分かりやすく【わたしの防災】


今回は、2026年5月に変わる「新たな防災気象情報」についてです。
防災気象情報と言うと少し難しく聞こえますが、簡単に言うと災害のおそれがあるときに気象庁が発表する「注意報」や「警報」、「特別警報」などのことです。
私たちが「いつ避難すべきか」迷わず行動できるように見直すことになりました。
5段階の警戒レベルを導入 4つの分類で分かりやすく
気象庁が2026年5月下旬に導入する新たな防災気象情報は、警報や注意報などを「河川氾濫」「大雨」「土砂災害」「高潮」の4つに分類し、レベル1からレベル5まで5段階の警戒レベルを情報の名前につけることになりました。
警報や注意報のあり方を根本から見直す歴史的な大変更ですが、情報を知ってもらうのはもちろん、「具体的な避難行動」と結びつけて理解してもらうことなど課題があります。
専門家が集まる研究発表会 気象庁職員が取り組みを紹介
2026年3月中旬、東京大学で開かれた災害情報の専門家が集まる学術研究の発表会です。
新たな情報をどうやって知ってもらうのか。
京都大学大学院で研究する気象庁の職員が取り組みを紹介しました。
<気象庁・京都大学大学院 竹順哉さん>
「啓発媒体(リーフレット)を作成するプロセス自体が最も重要な災害リスクコミュニケーションのステージだと考えまして、啓発対象(住民)と啓発主体(気象庁)が共同作成するプロセスを設けました」
気象庁は「一般向け」や「子ども向け」、「組織の防災担当者向け」といったリーフレットやチラシを作り、ホームページで公開しています。
子どもたちの声で修正 「今後」は"これから"、「留意」は"気にする"
どうすれば分かりやすくなるのか。
子ども向けのリーフレットでは小学5年生33人と2回の意見交換をして、完成にこぎつけたといいます。
<気象庁・京都大学大学院 竹順哉さん>
「気象庁としてこれぐらいで伝わるだろうと思って使っていた言葉が児童には理解されていないということを知って。完成版は『今後』は『これから』、『留意』は『気にする』へ修正しまして、『相当』は使用しなくても説明可能なため削除されました」
子ども向けリーフレットの工夫「紫までにはぜったいに逃げよう」

こうしたやり取りを経て完成した、子ども向けのリーフレットがこちらです。
表紙では、気象庁のマスコットキャラクター「はれるん」がクイズを出題しています。
「警報などの情報は色分けされているよ。全員が逃げないといけないのは何色かな?」答えは「紫」です。
ページをめくると説明があります。『紫』は、レベル4の『危険警報』です。
「黒」はレベル5「特別警報」で、すでに氾濫や土砂崩れなどが起きているかもしれないので紫までには絶対に逃げようと解説しています。
専門用語を避け具体的に 気象庁と子どもたちの認識の差を埋める
子どもたちからは、専門用語は意味が理解できないという意見や、身を守るための具体的な説明がほしい、あるいはハザードマップという言葉は分かりにくいといった声があり、説明を見直したり補足説明を加えたりしたということです。
気象庁の竹さんは「気象庁と子どもたちとの認識の差は埋めることができた」と話し、分かりやすく伝えることの大切さを強調していました。
今回紹介したリーフレットは新たな防災気象情報について説明する気象庁のホームページに掲載されています。


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