
「備蓄米は安いので出すと売れてしまう」静岡県内のコンビニでも販売開始 地元の精米店には複雑な心境も

コンビニ大手での備蓄米の販売が静岡県内でも始まりました。政府による備蓄米の放出が進む一方で、地元の精米店からは複雑な心境が聞かれました。
<店員>
「10時になりましたので備蓄米の販売を開始いたします」
6月22日から静岡県内のファミリーマート約500店舗で販売が始まった「備蓄米」。随意契約で放出された2021年産のコメで、1キロ税込み388円です。(※1人につき1点の購入制限)
こちらの店では販売開始から約30分で入荷した5袋が完売しました。
<購入した人>
「どこで売っているのかなっていつも思っていたので良かったです」
<購入した人>
「すごく安いと思います」
静岡市の精米店「小田米穀」では、米店の全国組織で確保した2023年産の備蓄米2400キロが6月23日朝、到着しました。
<小田米穀 小田礼吾さん>
「俗にいう『江藤米』、前大臣のお米。備蓄米は安いんで、出すと売れちゃう」
「そんなに悪くないかな。コメの乾燥具合とか見るんですけど」
共同入札した「小泉米」についても、近く入荷する見込みだといいます。一方の銘柄米は…。
<小田さん>
「こっちが令和6年産のお米。銘柄米、あきたこまちとかこしひかりとか。現状も仕入れが大変です」
現在、店頭に並ぶ銘柄米は12種類で、これは通常の約3分の1ほどだといいます。ただ、銘柄米の仕入れ価格にもほんの少し、変化があったと言います。
<小田さん>
「あきたこまちとかひとめぼれはちょっと下がったかな。でも、まだそんなには」
一方で、価格が安い備蓄米の需要が高まれば、銘柄米の売れ行きが伸びない面もあり、全国選りすぐりのコメを並べる店としては、複雑な心境です。
<小田さん>
「令和6年産の売り上げは落ちてますね。なかなか備蓄米との値段差が結構あると思う」
政府が急ぐコメの価格高騰の鎮静化。先行きはまだ不透明です。
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